ブラック施設撲滅に向けた国の取り組み

ブラック企業、もう我慢しない!

これらの問題に対する国の取り組み

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労働基準監督官

厚生労働省には労働基準監督官と呼ばれる専門職が設けられています。これは、労働基準法に定められた労働条件が確保されているのかを調査、あるいは労働環境の向上を目的とした業務を担っています。あらゆる職場に立ち入って職場環境が確保されているかの確認、事業主に法律が定める基準の徹底を促す、労働被害にあった労働者への補償業務などを行っています。全国にあるすべての職場が対象となり、労働環境に問題がないかを監視する労働者の味方となる存在です。36協定の基準に適合しているか、労働時間の把握は適正にされているか、有給休暇取得の促進に取り組んでいるかといった点がチェックされます。これらが十分になされていない、あるいはさらに労働環境向上の措置を実施していく必要があると判断された場合には、労働時間の設定改善などに取り組むように強く求めていくことになります。

労働基準監督官

過重労働防止に向けて

ブラック企業の特徴として挙げられる過重労働ですが、これを防ぐためには労働時間の適正な把握が必要となります。そこで厚生労働省では「過重労働による健康障害防止のための総合対策」を定め、事業者に対して注意喚起を行っています。過重労働は労働者の健康状態に深刻な被害を及ぼすため、労働者を守るための健康管理体制の整備や健康診断の必要性について強く注意喚起しています。長時間の労働が原因で健康障害発生リスクが高まってしまった労働者には医師による面接指導が入り、労働時間の短縮や勤務地の変更といった対策が取られていくことになります。医師の面接指導が入る目安は、月の時間外労働や休日労働時間が100時間を超えるケースです。労働者からの申し出によって、面接指導が行われます。また、2~6ヵ月の間で平均の時間外労働・休日労働時間が月80時間を超える場合も適用されます。

過重労働防止に向けて

過重労働撲滅特別対策班

過重労働による健康障害の防止を強化すべく、違法な長時間労働を強いる事業所に対して指導を行う過重労働撲滅特別対策班、通称「かとく」が2015年4月に東京と大阪で設置されました。悪質な事業者の場合、労働時間のデータを改ざんしていることがあるため、それを見破るためには高度な捜査技術が必要となってきます。そこで専門技術を用いてデータの解析を行うスペシャリストが「かとく」です。法規制が執行強化されたことに伴い、労働基準監督署による監督指導の強化や、商取引の在り方や業界慣行に踏み込んだ取組みが行われるようになりました。過重労働の健康被害防止と併せて働き方改革の実現に向けた審議会や協議なども頻繁に行われています。今後もさらに労働者を守るための取り組みは強化されていくことでしょう。

過重労働撲滅特別対策班

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職場の辞め方

ブラック施設を辞める際のポイントを紹介しています。おそらく強い引き留めに合うかと思いますが、強い意志を持って退職の意思を曲げないようにしましょう。事前にしっかりと準備をしておくことが大切です。

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